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『おぎ・もぎ対談「個」育て論_』2013_青灯社 [読書]

尾木ママと茂木氏の共著は、最近のものが他にあるようですが、
てっとり早く入手できたのは、2013年のこちら。
追って、新しい書籍もご紹介します。

『おぎ・もぎ対談 「個」育て論 』–2013、青灯社
尾木直樹 (著), 茂木健一郎 (著) 尾木ママと茂木健一郎氏の対談です。

尾木氏の臨床教育、現場からの生の疑問に対して、
茂木氏が脳科学的にどのように分析するのか、そこを一番期待して読んでみました。



このお二人の教育論は、こんなにも意見が同じだったとは。
知りませんでした。

3回に分けて対談されたものが合わさっているので、
所々話しが行ったり来たりしていますが、
とても読みやすい構成でした。

現代の、種々の教育問題、子ども達が直面している厳しい個々の問題についても、
両者の率直な意見を知ることができました。



ただ、お二人の意見が合致する部分があまりにも多いため、
激しいバトルとしての対談集を期待される方は完全に裏切られます。
そんな箇所は、たったひとつもありませんでした。

探究的な教育を、お二方とも高く評価されています。
探究学習ってひと口に言っても、いろいろだとは思いますが、
これからの教育改革のカギとなることは間違いありません。


これからも、どんどん探究関係の教育実践のレポートを発信していきます。
お子様の未来を真剣に考えられている皆さん、
もうそろそろ、既存の画一的な教育からグーンと抜け出して、
大いなる可能性を持つお子様達に、
探究の道へのきっかけをそっと提供される時機が来ているのではないでしょうか?


茂木氏がおっしゃっています。

■p186、自然観察塾とかもいいなあ。
身近な公園の森に行って、どういう生き物がいると思う?ってやるのはものすごく現代的だし、意味があると思う。どうせ塾を作るなら、もっと有益なことがいっぱいあると思うなあ。


←上のように、茂木氏のいいなあ、とおっしゃってる塾、あります。
探Q舎って、こういうこともやっています(笑)。
そして、そのテーマは、小学生さんが出してこられたものです。
でも、"どうせ"って・・・ちょっと





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p22、中・高は一貫でワンセット。入試で分断してはダメ
高校入試をやっているのは、中国と日本ぐらい


p34、学校を作る自由があれば多様な実践がうまれるのに
・オランダ、200人集めれば学校作れる、費用も設備も100%公費から
・デンマーク、28人から学校作れる、しかも初年度は12人からでOK、費用75%公費から
世界には、
学校を作る自由を持っている国も多い。

p42,
本当に世の中見えてしまっている人たちって、日本の教育を最初から相手にしていなくて、全部丸捨て。

p62、世界でも孤立?日本の管理教育
2010年、国連子どもの権利委員会の総括所見 (日本の教育に対する懸念)
「高度に競争主義的な学校環境が、就学年齢にある子どもの間のいじめ、精神的障害、不登校、中退、自殺に寄与しうることを懸念する」

p67、百ます計算で頭は良くなるのか?
気付きって一度しか起こらない、ということろが重要なんだと思っています。
どんどん新しい気付きをしていくことが、学びであって、

p73、あいさつ運動はむしろ「害」になる
p74、教育に「運動」はいらない、と僕は思います。「活動」は必要かもしれませんが。

p79「社会は変えられないもの」と悟り切っている大学生
p80、「これはしょうがないんですけど」、とか、「これは変えるわけにはいかないですけど」
とか、結論にはかならず、諦めが入るんです。

p109,
日本の場合は、文科省が全国一律で、コントロールしているんで、競争相手がいないんです。
オルタナティブがないから、みんな日本の教育を見捨てて、出て行っちゃう。


■p109、学力飛躍のカギは「探究科」の発想力
p110,僕が知っているすぐれた中学高校の中で、『子どもが自立する学校』(青灯社)という本を編んで、全国の8校をおさめたんですが、(省略)
そういう学校を見ていると、全部「探究科」的な発想なんです。


p119、「今を輝く」ことが「人生を輝く」生き方につながる
p120、僕がいつも色紙に書く言葉は「ありのままに今を輝く、尾木ママ」なんです。


■p143、できない子が抱く疑問こそ「知性」
p147、やり方さえ教われば、いわゆる所得の少ない家庭の子も、すごく良い情報にアクセスできる時代です。むしろ、僕は、そういうことこそ、学校で教えるべきだと思うんです。


■p148、「創造性」はクリティカル・シンキングか
p149、僕は、やっぱり、何を教えるべきかというと、疑ったり、異議申し立てをしたりするスキルだと思います。
本当に創造性を育む教育をしたいのだったら、「先生を疑え。教科書を疑え」って教えなければいけない。

←いつも言っています。
私、間違っているかもよ、って。
時々、言います。教科書よりももっとクールで、エレガントな解き方もあるかもよって。
そして、答えがない問題や一つでない問題にも何の違和感もなく、取り組んでいます。



p157、入試・偏差値で”学びのアレルギー"

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