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『苟も日本人なら知っておくべき教養語_林秀彦_PHP』 [探Q舎]



こんなことをよく聞く。
「うちの子、言葉を知らないんです・・・」
「うちの子、国語が苦手です」
「うちの子、思っていることを言葉にするのが難しいようなんです」

決して、子ども達だけでなくて。おそらく大人も同じ。
いつも、自分自身の語彙力、日本語力の乏しさに自己嫌悪に陥る。

こういうニュアンスを伝えたいけれど、、、、、もがいてもピッタリの言葉が思いつかず、
大変もどかしい思いをすることが多々ある。それに、口下手ときたものだから余計に。
学生時代、読書をもっとしておけばよかったと反省する日々。


お店の人に、「○○大丈夫だったでしょうか?」と問われ、どうしようか一瞬迷い、
「いいえ、私は〇〇は結構です」と少し大きめの声で返すのだが、
これは、ただ単に性格が悪い人間であるようにも思えてくる。

「いらっしゃる」の代わりに「イカレル」と言葉を使う人が増えた。
今では、「いかれる」は、ほぼ正式な敬語扱いのようだ。
言葉もまた生き物であるから、致し方ない。
未だに慣れずにいつも頭の中で「怒れる」と変換してしまい、もやもやとした違和感が残る。

すごい、ヤバイ、あり得ない、かわいい、イイネ!は、
お手軽、便利ないつでもどこでもコンビニ言葉。
ただし、これでは、脳が単純になりすぎはしないか。





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そんなこんなで、日本語を少し見直す機会を作った。
(世間は、英語、プログラミング言語が優勢だが、やはり国語は大事なのだ・・・・)



『苟も日本人なら知っておくべき教養語_林秀彦_PHP』

2004年に発行された林秀彦氏 (脚本家、作家,2010年死去) の著書。

オーストラリアに移住していた著者が18年ぶりに日本に帰国したとき、
どこへ行っても日本語が通じなくて驚愕したという。

教養のない日本人、言葉を知らない日本人に喝を入れるべく、
苟も日本人としての教養を説く。




日本語を見直すため、
教養とは何か、考え直すため、
ちょっと読んでみた。

日本人独特の感性、
美しい日本語を見直す良い機会となった。

"語彙の数が心の数なのである"

手厳しいお言葉だが、その通りかもしれない。
子ども達に継承したい、ステキな日本の言葉を復活させて行こう。





p26 素養・知識・教養
p29 クントウを漢字で書けましたか?語源と語義を述べて下さい。
p35 蠢く
p44 叡智、英知、叡知、知性、理性、悟性、知識、知見、才知、才智
p64 融通無碍
p66 うまし
p105 知識・知性・概念・教養の関係
p126 侘び、さび、義理、人情、いとおしさ、みやび、『武士道』、『「いき」の構造』
p128  言葉の露
p129  言葉の園
p130  言葉の色、言葉の海
p131  言葉の花
p134 終の栖
p135 琴線
p166 知識は量の文明を作り、知性は質の文明を作る
p168 質の文明と量の文明を経験した唯一の国
p174 玉砕の正しい語義を述べ、またその対義語を言え。


p183   言葉を知らないのである。
言葉を知らないから、心はその僅かに残った言葉の概念範疇にしか存在できない。
     彼ら彼女らの心はカラッポに近い。  
     そこで改めて知るーーーーーー、
     語彙の数が心の数なのであるーーーーーーと。
     人間の心には「嵩」というものがある。心の嵩は言語なのだ。

     
     万感という言葉がある。
     万感とは万の言葉である。
     

  




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