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「禅学への道」 鈴木 大拙 (著), 坂本 弘 (翻訳) [読書]

禅学への道 – 2003/10/1  鈴木 大拙 (著), 坂本 弘 (翻訳)

ちょこっと手前に突き出ていた本。

戦前、英国で出版し今日まで海外で最も広く読まれてきた禅の入門書。
英文原文と日本語訳が同時収録されている点が特徴。


禅の世界は、遠く高いところにある存在だが、
「学」という字と、「道」という字がキラリと光り、ヒントが得られそうな予感。


グローバルの時代だし、
禅のこと、ちょっと説明して?なんていつ言われるか分からない。
そういえば、ドイツでそんなことがあった。
一緒のテーブルに座って食事をしてくれた人にお気に入りの曲を聴いてもらって、
それから対話したことから始まり・・・スピリット的なお話に。

禅はZENでそのまま通じるけれど、それからは、果たして・・・
知っているとは到底言えない深遠な世界。未知の世界。



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原文は戦前に書かれたもので、序にも後に書かれた作品を読んで欲しいと記されており、
より新しい著作と照らし合わせる必要があるのだが、
英語と日本語で両者のニュアンスの違いを楽しめるところがとても良かった。



大変、畏れ多いが、
探Qの学びの目指すところに、確かに大きなヒントを与えてくれるものがあるなあなんて。


本当に大切なことは他人に直接教えられないが、
日常の基本の一つ一つを大切にする中で、
人へ思惟の機会を提供する機会を増やすことは外部からできる。


世の中には、論理で乗り越えられないものごとも多い。
論理を超えた論理の構築、知を超えた智を創造することが鍵。

それは、人から人へ言葉で直接説明はできない智だけど、
公案などを用いて、学びの方向性を指し示すこと、
気づきに向かわせることは、は他人に対してもできる。



子どもたちとの探Qの学びの道は、
禅的な側面もあるのかなと、改めて禅の世界が新鮮に映り魅かれた次第。


ほんとうの学び、本当に大切なことは、本人が自ら体験し、そこから体得するしかない。
しかし、気づきを導くような体験の機会をできるだけ、増やすように助けるということはできる。
子どもたちの発達の最近接領域に常に注意を払いつつ、その境界に寄り添うことはできる。


探Qの道、これからも探Qし続け、探究への道、これからも探究していく。




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◆鈴木大拙
20世紀「禅」を世界に紹介し、東洋の英知として西欧知識人に深い感銘を与えた、仏教の大思想家。
著書約100冊の内23冊が、英文。
哲学者、梅原猛氏 (以前、ブログでも紹介)は、「近代日本最大の仏教学者」と評価した。
戦後は、オックスフォード、コロムビア、ハーバード大学などで仏教哲学を講じた。
1963年にノーベル平和賞の候補に選出された。
「終生無二の友」は、世界に誇る哲学者、西田幾多郎。
日野原重明医師 (以前、ブログでも紹介)が晩年の主治医で、その最期も看取った。


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