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アイデアはどこからやってくる? (14歳の世渡り術) [読書]

子ども時代の原体験の探Qの続きです。


子ども向けに書かれた本ですが、
岩井氏の本読んだことないなあ、と思ったもので今回はこちらを。

アイデアはどこからやってくる? (14歳の世渡り術) – 2010/6/11
岩井 俊雄 (著)


著者の岩井 俊雄氏は、
日本のメディアアーティストの草分け的存在で,
たしか、日本で一番始めにこの肩書きを名乗られた方です。
数々の独創的な作品を創られていますね。

お子様なら、縦に開いて読み進めて行く絵本『100かいだてのいえ』を思い浮かべられるでしょう。

14歳向けの本ではありますが、
第五章の”アイデアは子どもが教えてくれる”を興味深く読みました。

大学卒業前に製作された受賞作品「時間層」の創作過程で、
テレビをストロボに使うアイデアは、
扇風機の羽根越しにテレビの画面がチラチラ見えた子ども時代の記憶がふと思い出されたことによるそうです。自分の中に深く刻まれていたことが、アイデアのひらめきとして突如出現しました。

幼少の頃は、父親と色々なものを分解して遊んだそうです。
小学三年生頃には、母親からおもちゃ買いません宣言が出て、欲しかったら自分でつくりなさい、と。
この父母の教育方針が非常に大きいと感じました。
絶妙のバランス感覚での両親の協働が功を奏したのではないかと。
その時期も、絶妙ではないかと思うんです。

小学3年生頃までは、おもちゃや、図鑑等を与えておいて、そしてそこから全力でアウトプットの方向性に持って行くという・・・
(後だしじゃんけんではありますけれど)ご両親のその測ったような緻密な計算に脱帽です。


テレビのスピーカーから取り出した大きな磁石をテレビ画面に近づけて画像をゆがめて遊んでいたら、
色がズレたまま戻らなくなってしばらくの間、治らなかったという苦い経験も、
同時に面白い現象として、その体験が強く記憶に刻まれたとのことです。


もしかしたら、
氏のキーワードである、
"インタラクティブな映像作品"の第一号が、子どもの頃に創った
この巨大磁石を使った映像作品だったのかもしれませんね。

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子ども時代の強烈な発見や体験は、たった一度であっても
エピソード記憶として、しっかりと記憶に刻み込まれます。


ポイントは、
驚き、感動、意外性などから生まれる、感情のダイナミックな動きでしょう!
そして、エピソード体験の特徴は、通常の学習のように反復、復習を必要としないのです!

ふつうではない、感情が揺さぶられる体験の記憶が、血となりまた、知となるのでしょう。



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