市民企画講座、考える力を鍛えよう、第5回 [市民講座]
第5回 (5/8)
今回は、プリントを使って考える力を鍛える授業を行いました。
大きく分けて二つの課題です。
1) お買い物メモ
スーパーでのお買い物メモを渡されたんですが、そこには、色々な食材がごちゃまぜにかかれています。これを種類ごとにグループ分けしましょう、という課題です。
そうすると、スーパーで回り道や行ったり来たりしなくても良くなります。
野菜コーナーや魚コーナーを一回ずつ最短距離で回れば、楽に、しかも短時間でお買い物を終えることができますね、そういう課題でした。
ちょっとしたことですが、こういうことの積み重ねが、大人になったときに難しい問題に遭遇したときにも大いに役立ちます。
部分部分に分解したり、ピラミッドのように階層ごとに整理したり、複雑な文章から要点を抜き出したりできるようになると思います。
今回の講座では、小学1年生さんが二人いるので、グループ分け、場合分けといったとっつきやすいテーマから始めました。
日本の学校教育では、
論理学の授業がありません。
言語学でも文章をなかなか構造として捉えて、細かく分析するような機会もありません。
数学の授業でも、統計や場合分けを教わりますが、日常生活に密接した学びとは大きく乖離していることがしばしばです。
ということで、要素に分解する、統合するなどは、数学でも、国語でも、理科でもどのような学問でも重要です。
教科の枠を越えて、普遍的に重要な"頭の整理の仕方を学ぶ"ことを今回の講座の目的としました。
====================================================================
2) 天秤を使って、二つのものの重さを比較する。
探Q舎の授業では実際に天秤で測るのですが、今回は、時間的な問題で、プリントの中の絵で代用しました。色んな組合せで、2つのものの重さを比較した天秤の図がいくつか並んでいます。
3から5個ほどのものを重いものから軽いものへ順番にならべよう、という課題です。
興味深かったのは、すでに小学1年生や3年生の段階で、答えのない問題や答えが一つに決まらない問題に対して、彼らが違和感を持っていたということです。
この年齢の時点で、全ての問題には一つの決まった問題があるものだ、という固定概念がかなりできあがってしまっているようです。
これまで、そのような答えのない問題に出会ってこなかったことを意味します。
紙に印刷された天秤の傾きを定規で測って比較しようとした子ども (小1)や、印刷されたものの形をみて小さいから軽そうといった、密度の概念が希薄なのか、見た目の大きさの印象のみで重さを想像してしまう子ども (小3)がいました。
小学1年生にしては、たしかに少し難しい問題ではあるのですが、やはり、子ども達は実体験が少ないのではないかと感じた授業でした。
この感想は、最近の子ども達は、デジタルの時代なので、アナログの時計を読めないと聞いたことにも繋がりました。算数の時計の問題を苦手とする子ども達が多いとのことです。
デジタル時計を読める子ども達は、6時間、12時間、24時間の感覚をどのようにして身体で覚えたのか、1秒、1分、1時間、24時間の感覚をどのようにデジタル時計から感じ取るのか、ちょっとこれから聞いてみたいと思います。
彼らが、私達の時代とは違った方法で、デジタル時計によって"時間の概念"を自分のものにできているのなら全く問題はないのですが、アナログ時計のように、時間を瞬時に"見える化"することに成功できていないとしたならば、それは大いに問題があると言えるでしょう。
この問題は、検証の余地ありです。
自分の手足を使う体験、五感をフルに使う実体験からの学びの重要性を再認識した第5回目の講座でした。
"重さの感覚"については、簡単なものを用いた面白い"重さの錯覚実験"ができます。
今後、また、新たな機会をみつけて探Qイベントか体験授業などで取り扱おうと思います。
どうぞ宜しくお願いいたします。
今回は、プリントを使って考える力を鍛える授業を行いました。
大きく分けて二つの課題です。
1) お買い物メモ
スーパーでのお買い物メモを渡されたんですが、そこには、色々な食材がごちゃまぜにかかれています。これを種類ごとにグループ分けしましょう、という課題です。
そうすると、スーパーで回り道や行ったり来たりしなくても良くなります。
野菜コーナーや魚コーナーを一回ずつ最短距離で回れば、楽に、しかも短時間でお買い物を終えることができますね、そういう課題でした。
ちょっとしたことですが、こういうことの積み重ねが、大人になったときに難しい問題に遭遇したときにも大いに役立ちます。
部分部分に分解したり、ピラミッドのように階層ごとに整理したり、複雑な文章から要点を抜き出したりできるようになると思います。
今回の講座では、小学1年生さんが二人いるので、グループ分け、場合分けといったとっつきやすいテーマから始めました。
日本の学校教育では、
論理学の授業がありません。
言語学でも文章をなかなか構造として捉えて、細かく分析するような機会もありません。
数学の授業でも、統計や場合分けを教わりますが、日常生活に密接した学びとは大きく乖離していることがしばしばです。
ということで、要素に分解する、統合するなどは、数学でも、国語でも、理科でもどのような学問でも重要です。
教科の枠を越えて、普遍的に重要な"頭の整理の仕方を学ぶ"ことを今回の講座の目的としました。
====================================================================
2) 天秤を使って、二つのものの重さを比較する。
探Q舎の授業では実際に天秤で測るのですが、今回は、時間的な問題で、プリントの中の絵で代用しました。色んな組合せで、2つのものの重さを比較した天秤の図がいくつか並んでいます。
3から5個ほどのものを重いものから軽いものへ順番にならべよう、という課題です。
興味深かったのは、すでに小学1年生や3年生の段階で、答えのない問題や答えが一つに決まらない問題に対して、彼らが違和感を持っていたということです。
この年齢の時点で、全ての問題には一つの決まった問題があるものだ、という固定概念がかなりできあがってしまっているようです。
これまで、そのような答えのない問題に出会ってこなかったことを意味します。
紙に印刷された天秤の傾きを定規で測って比較しようとした子ども (小1)や、印刷されたものの形をみて小さいから軽そうといった、密度の概念が希薄なのか、見た目の大きさの印象のみで重さを想像してしまう子ども (小3)がいました。
小学1年生にしては、たしかに少し難しい問題ではあるのですが、やはり、子ども達は実体験が少ないのではないかと感じた授業でした。
この感想は、最近の子ども達は、デジタルの時代なので、アナログの時計を読めないと聞いたことにも繋がりました。算数の時計の問題を苦手とする子ども達が多いとのことです。
デジタル時計を読める子ども達は、6時間、12時間、24時間の感覚をどのようにして身体で覚えたのか、1秒、1分、1時間、24時間の感覚をどのようにデジタル時計から感じ取るのか、ちょっとこれから聞いてみたいと思います。
彼らが、私達の時代とは違った方法で、デジタル時計によって"時間の概念"を自分のものにできているのなら全く問題はないのですが、アナログ時計のように、時間を瞬時に"見える化"することに成功できていないとしたならば、それは大いに問題があると言えるでしょう。
この問題は、検証の余地ありです。
自分の手足を使う体験、五感をフルに使う実体験からの学びの重要性を再認識した第5回目の講座でした。
"重さの感覚"については、簡単なものを用いた面白い"重さの錯覚実験"ができます。
今後、また、新たな機会をみつけて探Qイベントか体験授業などで取り扱おうと思います。
どうぞ宜しくお願いいたします。
2017-05-09 14:33
nice!(0)
コメント(0)
トラックバック(0)
コメント 0