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2015年の「国際数学・理科教育動向調査」(TIMSS)の結果に関して [記事]

一週間前の毎日新聞の記事を取り上げます。

11月29日に公表された2015年の「国際数学・理科教育動向調査」(TIMSS)の結果
国際数学・理科教育動向調査 (小4と中2対象の調査)
日本、課題は学習意欲 識者「面白さ気付く授業を」

児童・生徒の学習意欲や関心は依然として国際平均より低い傾向にあり、専門家は「授業の進め方に工夫が必要」などと指摘している。算数 (数学) も理科も成績は5位以内に入っているものの、学習意欲や関心は国際平均を大きく下回るとの結果です。
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予想するに、決して好きな教科ではないものの、頑張って覚えたり成績をあげるための勉強を、それなりに、頑張っている結果の現れではないでしょうか。

たしかに、個人的な経験を申しますと、子ども達に理科とか算数は好き?と尋ねるとほとんど、キライっていう答えが即座に返ってきます。

この矛盾は一体どこから来るのでしょうか。
やはり、受験のためという目的になっているからでしょうか。
保護者の方の、成績向上へのプレッシャーから泣く泣く勉強しているのでしょうか。

もしも、この予想が当たっていれば、子ども達に無理な心理的負担がかかっているのではないでしょうか。これを、大人のケースで考えてみると、仕事にやりがいを見いだせず、面白さに気付かぬまま、思い入れが少ない中で、毎日良い業績を出すようプレッシャーがかかり必死に努力している、そんな感じなのでしょうか。

例えば、理科で全く同じ成績、90点を取った小4のA君とB君。
A君は、理科が好きで面白いと感じている。得意で日常生活にも将来にも実際に役立つと考えている。
B君は、理科が好きではない。得意であるが、日常生活でにも将来にも役立つと考えていない。

→そう、テストの結果だけでは、本当の学力を測るのが難しいのです。
→10年後に大学生になったとき、二人にはどのような違いが現れるでしょうか。
学業の本質を知る人間と知らない人間の間には、時間とともに大きな差異が生じることでしょう。


また、別の機会にもう一度考えてみたいと思います。




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今回、ご紹介した元記事はこちら。

http://mainichi.jp/articles/20161130/ddm/012/100/031000c
毎日新聞2016年11月30日 東京朝刊より、
国際数学・理科教育動向調査
日本、課題は学習意欲 識者「面白さ気付く授業を」

29日に公表された2015年の「国際数学・理科教育動向調査」(TIMSS)の結果で、日本は4教科の平均得点が過去最高になり、学力の向上を裏付けた。一方、児童・生徒の学習意欲や関心は依然として国際平均より低い傾向にあり、専門家は「授業の進め方に工夫が必要」などと指摘している。

 学習意欲に関する調査で「算数・数学は得意だ」と回答した割合は、小学4年は62%(国際平均70%)、中学2年は39%(同48%)といずれも国際平均を下回った。「理科は得意だ」は小4が84%(同75%)と上回ったが、中2は45%(同53%)で下回った。また、中2で「数学を勉強すると日常生活に役立つ」と回答したのは74%(同84%)。理科は62%(同85%)で国際平均と大きく差が出た。

 こうした結果について、小田切忠人・琉球大教授(数学教育)は「好きにならないまま得点が伸びても、付け焼き刃に過ぎない。公式を教えるだけではなく、面白さに気付くような授業をしなければ本質的な学力の向上にはつながらない」と指摘する。

 国際平均を下回っているものの、学習意欲は前回に比べると改善傾向にある。「算数・数学は楽しい」と答えた小4は前回より2ポイント増え75%に、中2は前回より4ポイント増の52%。「理科は楽しい」は小4は前回と同じ90%だったが、中2は3ポイント増の66%。

 左巻健男・法政大教授(理科教育)は「成績の良さに比べると学習意欲が低いが、興味・関心が少し改善しているのは、生活の中での活用を意識した授業が功を奏しているのだろう」と分析する。

 成績アップについて学校現場では授業の充実や工夫の結果とする見方が目立った。

 東京都算数教育研究会会長を務める山本英一・東京都北区立第四岩淵小学校長は「計算主軸の問題ではなく、思考を問う問題に多く取り組んできたからだろう。できれば自信になり、分かれば楽しくなるという良いサイクルが出てきたのでは」。

 東京都足立区立弘道小学校長で全国小学校理科研究協議会の関根正弘会長によると、各都道府県の研究会主催の研修には理科専門の教員だけでなく理科が苦手な教員も参加するようになったといい、「先生たちの意識の変化が反映した結果だと思う」と話した。【伊澤拓也、金秀蓮】



ニュースサイトで読む: http://mainichi.jp/articles/20161130/ddm/012/100/031000c#csidxbf35b5b4eef625c964397e29a7bba6e
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