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「一瞬で判断する力〜私が宇宙飛行士として磨いた7つのスキル」 [読書]

「一瞬で判断する力〜私が宇宙飛行士として磨いた7つのスキル」若田光一 日本実業出版社

日本人として初の国際宇宙ステーション(ISS)船長を務め、4度の宇宙飛行を果たした
宇宙飛行士・若田光一さん。

宇宙飛行士という極めて過酷な状況での経験を積まれた著者ならではの説得力ある仕事論です。
宇宙から地球を眺めるという体験をした人は、間違いなく大きく世界観、人生観が変わるのではないだろうか。そのような人の仕事論は、どんな感じなのだろう、一般のビジネス書とどこか違ってくるのだろうか、そんなことを考えつつ、読んでみました。

知力はもちろんのこと、強靭な精神力と身体能力が必要とされる宇宙飛行士。
その他にも、語学力、想像力、コミュニケーション能力など多くの力が求められる。
「想像する」「学ぶ」「決める」「進む」「立ち向かう」「つながる」「率いる」というキーワードの中で、それぞれ、重要なスキルについて語っています。

6名程度の多国籍の宇宙飛行士からなる国際チームが、限られたストレスフルな宇宙スペースの中で、長期間、過密スケジュールなミッションを全うするため、司令官としてリーダーとしてチームを統率した経験からリーダー論についても熱く語られています。


これからの子ども達は、こういう国際的な環境の中で仕事をする機会も多くなるのではないでしょうか。
宇宙スペースとは言わないまでも、地上であってもこの著書に書かれている7つのスキルは必要不可欠なものに思える重要なものばかりだと思います。

無重力状態の狭い空間、多国籍チーム、早朝から夜までの過密スケジュールでのハードワーク、
5カ国に設置される管制塔との日々の交信などなど。
そんな厳しい環境で鍛えられたからこその洗練された仕事論です。


若田氏はサインに、"夢、探究心、思いやり"と書かれるそうです。
探究心がもれなく入っていて、嬉しいです。




多くの宇宙飛行士が感動的な名言を残しています。
劇的に境界が全て消失して地球まるごと一つとして、人類全体としての視点に転換されるんですね。
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「人類が一つになって地球環境の保全をはじめ、
数多くの問題を解決していかなくてはいけない。
それに加えて、フロンティアを拡大していくことも忘れてはならないだろう。
そこから、新しい世界人としての文化や価値観が生まれてくるのだから。」
若田光一宇宙飛行士のことば


「最初の1日か2日は、みんなが自分の国を指していた。
3日目、4日目は、それぞれ自分の大陸を指した。
5日目には、私たちの念頭にはたった一つの地球しかなかった。」
スルタン・ピン・サルタン・アル=サウド宇宙飛行士のことば



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